今までの兼題

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第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
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第85回出口第86回文句第87回部屋第88回 
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毛糸編む文句なしのほめ言葉及川希子
文句言ふ胸の内なる冬怒濤及川希子
白鳥の着水美事文句なし及川希子
独り居や文句は禁句去年今年及川希子
大発会決まり文句の手打ち式及川希子
天命に文句もひとつ渇水期 岡本惠子
春北風の島に届かぬ文句かな 岡本惠子
風紋の果ての海市の空文句 岡本惠子
ひきだしが閉まらぬ文句濡燕 岡本惠子
げんげ田に小さな文句埋めて去る 岡本惠子
寒九郎雀に文句言うてをり尾崎淳子
膨ら雀文句だんだん膨らみぬ尾崎淳子
麦を踏む麦に文句のあるやうに尾崎淳子
恋猫の文句の数だけ傷の跡尾崎淳子
大寒波地球に文句あるやうに尾崎淳子
文句なし今日の貴女の冬ドレス小田裕子
なぜ文句と問うてゐるのね霞草小田裕子
摺り足にうたひ謡の文句春深し小田裕子
春の夕すぐに浮かばぬ名文句小田裕子
文句など聴き流すものよ春の風小田裕子
新春や決まり文句で始まりぬ鬼武孝江
文句などひとつも持たぬ女正月鬼武孝江
文句なし静か静かな雪月夜鬼武孝江
文句言つたつて始まるわけなししほ望まねき潮鬼武孝江
メーデーや満額回答文句なし鬼武孝江
をさなごへ子猫が鳴いて文句めく河邉幸行子
文句いふ人遠巻に春の夢河邉幸行子
文句つてきりなきことよ濃山吹河邉幸行子
立春大吉夫の文句さておいて河邉幸行子
母の日の母へ文句をつつしめり河邉幸行子
文句あるときの子猫の尻尾かな川村研治
春の雲文句途切れてしまひけり川村研治
蛇穴を出でて文句を言はれけり川村研治
冴返る文句入れなる青い壺川村研治
蜘蛛の巣や謳ひ文句の美しく川村研治
文句言ふ奴にはやらぬバレンタイン木佐梨乃
売り文句百も書き出し月おぼろ木佐梨乃
春夜明ねらひ過ぎたる名文句木佐梨乃
薔薇咲けと魔法の文句唱へをり木佐梨乃
どぜう鍋つついて夢を語り合ふ木佐梨乃
老いといふ決まり文句よ針供養木津直人
兼題に文句が聞かれ春北風木津直人
凍ゆるむ会へば文句の二つ三つ木津直人
春の海こころに留める文句あり木津直人
売文句騒がし春風露天商木津直人
一つだけ文句など付け朝寝かな栗原良子
終ひ雪文句畳んで夫の横栗原良子
噂する文句屋の来し名残雪栗原良子
あきちやんの秘めし文句や山椒の芽栗原良子
文句無し笊にたつぷり蓬摘む栗原良子
夏草を刈る量多き文句出る兄部千達
九十五歳母餅の食べ方つい文句兄部千達
餅草の煮方硬さを文句言ふ兄部千達
初音止め子の騒がしさ文句あり兄部千達
秋あはれ溜息多さ文句言ふ兄部千達
初売りや謳ひ文句と知りながら小塩正子
席替へに文句あれこれ新学期小塩正子
秋寒し文句を言へば倍返し小塩正子
文句なし書割のごと冬夕焼小塩正子
飲んだくれの文句で終はる年忘れ小塩正子
冬銀河殺し文句をさらり言ふ西方来人
冬の虹文句忘れて見惚れけり西方来人
霾や文句を胸に鍬握る西方来人
草餅をうたひ文句に惹かれ買ふ西方来人
諭されて文句が笑顔に変はる春西方来人
言ひ出せばあふれる文句冬薔薇佐々木靖子
大嚔うやむやとなる文句かな佐々木靖子
耕せば夫の文句の遠くなり佐々木靖子
その文句死を招くやも鬼やらひ佐々木靖子
懐手文句あるなら聞きませう佐々木靖子
数へ日の鼠が文句言ひに来て島 雅子
寒紅が文句を言うて帰りはる島 雅子
文句言ふ父と野焼きを追ひかける島 雅子
雛の店文句を言ひに引き返す島 雅子
若者の文句様ざまひこばゆる島 雅子
枯葉踏む唄の文句は忘れけり末永朱胤
挨拶の文句忘れて初夢覚む末永朱胤
啓蟄や同じ文句の詐欺電話末永朱胤
書き出しの文句浮ばず春の雲末永朱胤
黄鶲(きびたき)の決まり文句は「ちよつと来い」末永朱胤
着膨れて文句言ひ言ひなほ膨れ鈴木統子
春寒し文句を言へる贅沢よ鈴木統子
遅き日や決まり文句が決まらずに鈴木統子
椿落ち文句をひとつ引つこめる鈴木統子
春火鉢文句言ひつつ引き寄せる鈴木統子
名文句繰り出して沸く初芝居高橋寛治
春菊や決まり文句は箸で寄せ高橋寛治
聴き取れぬ歌の文句や春の宵高橋寛治
出鱈目に文句唱へる余寒かな高橋寛治
その文句俺が貰ふと龍天に高橋寛治
とめどなく桜吹雪や文句なし武井伸子
春コート文句を言うて立ち去れる武井伸子
花満ちて殺し文句を言ひさうな武井伸子
春疾風文句を言はず聞いておく武井伸子
蒲公英や決まり文句に躓きさう武井伸子
どの猫も文句ばかりや春の月谷原恵理子
春一番殺し文句を言つてみる谷原恵理子
天に文句投げて一喝春の雷谷原恵理子
親父の文句最悪ですと紀元節谷原恵理子
文句言へる時こそがよし梅探し谷原恵理子
春の雪呪文のやうに文句言ふ近本セツ子
葱買ひておう寒文句失せにけり近本セツ子
文句なく雪の夕刊届きたる近本セツ子
文句言はず雪國思ひ靴を履く近本セツ子
文句なし鏡の奥に水仙花近本セツ子
文句から始まる寒さ寒の入り千葉 隆
大雪や文句も積もる雪下ろし千葉 隆
冬晴れや真つ青な空文句あり千葉 隆
落ちかかる口説き文句や魔の炬燵千葉 隆
冬籠り文句も言はず藁仕事千葉 隆
兼題に文句言ふべくマスク取る土岐光一
鮟鱇も海鼠に文句あるらしき土岐光一
高砂やかざ翳し文句に春の潮土岐光一
目借り時謳ひ文句に売り文句土岐光一
くほんじ九品寺の白木瓜緋木瓜文句無し土岐光一
春雷や知恵付き初むる子の文句豊田静世
文句なしの出来映へなりし吊し雛豊田静世
春立つやゲーテの文句残る街豊田静世
値上がりに文句言ひつつ春野菜豊田静世
渋滞に文句言ひつつ帰省かな豊田静世
春の雷空気を読まず文句いう中﨑啓祐
木の芽張る背筋のばして文句いう中﨑啓祐
文句いう小さき口の春めける中﨑啓祐
文句言い通し人の世卒業す中﨑啓祐
文句なし腹八分目日永かな中﨑啓祐
餅つきや文句言ひ合ふ父と母中島外男
文句多き上司に耐へて去年今年中島外男
先生の決まり文句や年始め中島外男
文句言ふ父の背中や寒椿中島外男
独り居や文句の多き冬ごもり中島外男
凩や青を尽くせる文句の絵中田千惠子
文句言ふ口の歪みも福笑中田千惠子
あなたには文句三昧福は内中田千惠子
しやぼん玉文句の声を閉ぢ込めて中田千惠子
囀や街の広場の文句の木中田千惠子
年新た社訓の文句を新たにす抜井百合子
春の空文句のあらん一日かな抜井百合子
梅雨晴れ間今日一日は文句なく抜井百合子
花散るや文句秘めたる無言館抜井百合子
春の果て無言と決めた文句なり抜井百合子
石鹸玉吹けば文句も忘れけり服部さやか
草餅や親の文句に子の文句服部さやか
水仙や風の強さに文句など服部さやか
文句より始まる朝の蜆汁服部さやか
百千鳥文句の声もただの音服部さやか
文句無しと杜氏破顔の寒造平林佳子
焼芋屋のうたひ文句に誘れて平林佳子
口もつれ文句も言へぬ氷点下平林佳子
ベレー帽耳が寒いと文句言ふ平林佳子
とうとうと文句言ふ客息白し平林佳子
おでん鍋つつくほどに文句増え牧野洋子
初売りや上手い文句に踊らされ牧野洋子
おまはりさん決まり文句の「気を付けて」牧野洋子
母の日や下手な文句を見抜かれて牧野洋子
薬局の売り出し文句や夏はじめ牧野洋子
障子越し四温の昼寝文句なし松下祥子
春眠も猫に起こされ文句垂れ松下祥子
泰然と文句受け止め寒明ける松下祥子
蕗味噌にぬる燗文句あるまいに松下祥子
自分ご褒美二月の殺し文句かな松下祥子
春浅し言ひつのる子の文句聞く三島やよい
なりはひ生業の文句はあれど春動く三島やよい
春の野に文句を声に放ちけり三島やよい
春昼や文句のみこむ喫茶室三島やよい
哀しみも文句も吸ひて蓮の花三島やよい
膨らんで餅も文句を言ひたさう宮本郁江
挨拶の文句覚える初湯かな宮本郁江
春の夜の台詞の文句忘れけり宮本郁江
叱られて文句言ふ子や春の雷宮本郁江
だまし絵に文句言ふ人春うらら宮本郁江
円陣の決まり文句や息白し山下添子
文句なし鯛焼き姉と半分こ山下添子
掛軸の文句の読めぬ冬座敷山下添子
母の吾に届く卒園歌の文句山下添子
桜愛づ昨日も今日も文句なし山下添子
花に暮れ今日の一日の文句なし和智安江
春雷の文句閉ぢ込め三面鏡和智安江
犬に言ふ夫への文句春の夜和智安江
僧正の鼻の文句や湯気立てて和智安江
豆を煮る今日も雪かと文句言ひ和智安江