今までの兼題

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第57回坩堝第58回位置第59回青森第60回模様
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第69回夫・妻第70回隣人第71回危険第72回書類
第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回曖昧
第85回出口第86回文句第87回 第88回 
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厨房の見える階段春の雪宮本郁江
夏の朝階段下に三輪車宮本郁江
階段の端這ふ朝の小蜘蛛かな宮本郁江
門前の石階段や桜の実宮本郁江
階段を登るがごとく鮭の群宮本郁江
鍵盤は音の階段鳥の恋山下添子
階段の手摺りのつめた啄木忌山下添子
揚げ雲雀空の階段登るごと山下添子
夏つばめ石階段を上る影山下添子
夏蝶の棚田階段登りゆく山下添子
階段のじやんけん遊びほうほけきよ和智安江
花菖蒲箱階段に色たがへ和智安江
郁子の蔓階段上り二階まで和智安江
学校の階段怖し夏休み和智安江
階段のまだまだ続き背に西日和智安江
医学部の階段教室花は葉に浅見 百
峰桜階段上らず遠回り浅見 百
花吹雪外階段にも散つてをり浅見 百
足もとの落花気にして上る階段浅見 百
木香薔薇階段上らず二階まで浅見 百
桜散るきざはし階段ふみぬ中尊寺 安達英子
薬学の階段教室リラの花 安達英子
階段の白シャツルックほぞ臍みえる 安達英子
階段をころりどんぐり風の朝 安達英子
階段に灰つもりたる野田の火事 安達英子
夏帽のゆつくり階段おりてくる 新井大介
階段を濡らして行けり水着の子 新井大介
階段を香水の香につ従いてゆく 新井大介
どの階段のぼつて行かうか巴里祭 新井大介
階段へ我が影折れる西日かな 新井大介
朝寝して階段転げ落ちる夢石井圭子
待ち合はす駅の階段飛花落花石井圭子
階段を夫の後行く松落葉石井圭子
新緑や石の階段昇り切る石井圭子
階段に座りてポーズ子供の日石井圭子
一段を蓬の丈にして十三岩淵喜代子
階段の途中の部屋に咳零す岩淵喜代子
蓬野に階段の脚突きささる岩淵喜代子
階段で青野の虹を待ってゐる岩淵喜代子
秋風の外階段に今日もゐる岩淵喜代子
亀鳴くやお稲荷さんの急階段宇陀草子
階段を隔て修羅場の猫の恋宇陀草子
灯台の螺旋階段鳥帰る宇陀草子
花の宿箱階段の軋みけり宇陀草子
病院の非常階段月おぼろ宇陀草子
孫抱いて階段登る初詣及川希子
春雷や外階段は吹きさらし及川希子
病院の螺旋階段西日濃し及川希子
階段の踊り場で見る大花火及川希子
階段を二段跳びした夏休み及川希子
名画座へ下りる階段夏の星 尾崎淳子
昼顔が螺旋階段登りゆく 尾崎淳子
みづうみへ下る階段白蛾舞ふ 尾崎淳子
天文台へ登る階段麦の秋 尾崎淳子
階段の途中大夕焼となり 尾崎淳子
階段を上りつめればそこに夏小田裕子
子の足音階段にあり五月来ぬ小田裕子
五階への階段上下遠き夏小田裕子
階段を一段一段白日傘小田裕子
天守閣目指す階段汗ばみて小田裕子
燕来る階段軽くヒール音鬼武孝江
階段の手摺りの滑り風青し鬼武孝江
階段を三段登りカタツムリ鬼武孝江
蝉生まる螺旋階段の真下鬼武孝江
階段に猫と腰掛け夕涼み鬼武孝江
階段を蔓這ひのぼる五月闇河邉幸行子
参道をくだる階段青岬河邉幸行子
階段を休み休みに蟬時雨河邉幸行子
階段へひと鞭あてて祭馬河邉幸行子
階段を見上げるふたり避暑名残河邉幸行子
階段を猫降りてくる春の朝川村研治
階段の途中に蝶を見失ふ川村研治
春暑し階段教室最後段川村研治
うららかや階段コーラスハーモニー川村研治
だまし絵の階段伸びる鳥雲に川村研治
五線譜の階段かさね初夏が来る木佐梨乃
崖を這ふ階段脆し積乱雲木佐梨乃
黄山の石階段に積乱雲木佐梨乃
階段をすべて極めて虹濃ゆし木佐梨乃
階段状広場に座りラムネ瓶木佐梨乃
階段教室皆口あけてはつなつや 栗原良子
夏のあけ暁登る音する外階段 栗原良子
美術館の非常階段下る夏 栗原良子
階段転落夏果の根岸駅 栗原良子
駅階段手摺握りて夏終る 栗原良子
花疲れ湿つた階段座りけり兄部千達
階段で子蜥蜴共に休みをり兄部千達
月の友挨拶かはす階段や兄部千達
階段に船虫騒ぐ海辺かな兄部千達
階段で空ろに見つむ遠花火兄部千達
晴れたれば雛を石の階段に小塩正子
春愁や螺旋階段下るごと小塩正子
階段の終はりが見えぬ木下闇小塩正子
夕端居階段は椅子にはあらず小塩正子
綿埃階段照らす西日かな小塩正子
地下街の階段探す春の闇西方来人
十階まで階段駆ける新社員西方来人
蝶停まる外階段の植木鉢西方来人
階段の手すりを上る蟻の列西方来人
箱庭の螺旋階段灯を点す西方来人
階段を一段とばし新入生 佐々木靖子
階段は騙し絵なりしゴム風船 佐々木靖子
一段目に筍のあり外階段 佐々木靖子
階段下に防災グッズ端午かな 佐々木靖子
滝壺の見ゆる階段登るべし 佐々木靖子
いつせいに階段めざす夜の海鼠島 雅子
啓蟄の蛇腹階段天めざす島 雅子
階段の記憶の中の赤椿島 雅子
階段は数へつつ降り春の風島 雅子
彼岸へと続く階段落椿島 雅子
階段をのぼれば春の空近し末永朱胤
春日や川に下りゆく小階段末永朱胤
三月の遠くのビルの外階段末永朱胤
階段の人夕焼をおりてくる末永朱胤
階段は一本の道冬が来る末永朱胤
夏夕べ非常階段降りた先鈴木統子
階段を鍵盤として夏来る鈴木統子
青嵐螺旋階段終はりなし鈴木統子
三段の階段先の茅の輪かな鈴木統子
階段で鬼灯市を見返せば鈴木統子
階段を夏の娑婆へとひとつ飛び高橋寛治
階段に踊り場のあり夏そこに高橋寛治
階段を律儀にたどる夏の蝶高橋寛治
雲の峰無数の階段生まれ消ゆ高橋寛治
階段へ光りの滝と渦の夏至高橋寛治
外階段春夕焼が濡らしをり武井伸子
学校の階段に春雨の匂ひ武井伸子
裏階段霞の上つてゆきにけり武井伸子
外階段並んで春星眺めけり武井伸子
階段は一段飛ばし卒業生武井伸子
階段もホームも一人花の冷え谷原恵理子
ピカソ館階段ねこが滑り降り谷原恵理子
階段より見ゆる鉄道夏の朝谷原恵理子
階段に泣いてゐる子や燕来る谷原恵理子
守宮避け階段降りる母の部屋谷原恵理子
著莪の花外階段を上る音近本セツ子
階段の蔭に七星天道虫近本セツ子
階段の踊り場に見る吹流し近本セツ子
階段の影あるところ竹煮草近本セツ子
箱庭に階段欲しと誰か言う近本セツ子
階段の先は階段春遍路千葉隆
階段の先は権現実割り梅千葉隆
暇任せ階段上る石鹸玉千葉隆
黄泉へと階段一段松迎へ千葉隆
老いたれど階段ダッシユ花石榴千葉隆
わが階段カーブに鉢をベコニアを同前悠久子
青葉風この階段を吹き上げて同前悠久子
乗船の階段懐かし神戸の夏同前悠久子
琵琶湖の雷アパート階下へ駆け下りし同前悠久子
晩秋の長階段の琴平さん同前悠久子
膝笑ふ五月女神の螺旋階段土岐光一
ニューヨーク夏階段に座す坩堝土岐光一
マクベスの時のきざはし段階いなさ吹く土岐光一
石段を三伏の波洗ひけり土岐光一
夕やけだんだん大学芋屋二軒ある土岐光一
階段の苦手の齢花は葉に豊田静世
天国へつづく階段蜃気楼豊田静世
蝉塚のある階段や入道雲豊田静世
階段を下りて仰ぐや那智の滝豊田静世
階段を見上ぐる先の天の川豊田静世
エッシャーの階段つつむ蜃気楼中﨑啓祐
鯉幟外階段に昼寝する中﨑啓祐
階段を数へる英語夏旺ん中﨑啓祐
息殺し階段上る熱帯夜中﨑啓祐
箱階段娘の素足とんとんと中﨑啓祐
アパートの外階段やつくし生ふ中島外男
春風や駅の階段駆け上がり中島外男
春愁や箱階段の置き薬中島外男
階段の手すりに凭れ春愁ひ中島外男
雨上がり木の階段の蟻の列中島外男
料峭や階段上の小さき闇中田千惠子
階段に己が影折れ初桜中田千惠子
階段を上りゆく子ら花の雲中田千惠子
階段教室大窓の春夕焼中田千惠子
古民家の隠し階段遠蛙中田千惠子
外階段を夕餉の袋提げて冬 抜井百合子
まひまひの見上ぐる先は螺旋階 抜井百合子
満月に浮かぶ階段白々し 抜井百合子
放課後の階段の隅に冬陽落つ 抜井百合子
螺旋階昇りつめれば秋の風 抜井百合子
緑さす階段に置く旅鞄服部さやか
城跡に階段残り草茂る服部さやか
階段を滑るがごとし白日傘服部さやか
捩花の螺旋階段上るよな服部さやか
階段に置き忘らるる姫紫服部さやか
照り霞む沼へと下る石階段原 菖子
朝日差す階段窓や春埃原 菖子
さはさはと鉄階段や若葉風原 菖子
夜濯ぎや忍びて上がる外階段原 菖子
子鴉の動かぬ階段常夜灯原 菖子
どんどんと伸びる階段春の夢平林佳子
階段の二段抜かしや春颯平林佳子
桜蕊降る階段で別れけり平林佳子
薫風や少女階段かけのぼる平林佳子
立ち尽くす桜舞ひちる階段に平林佳子
春浅し箱階段の祖父の声牧野洋子
浮かれ猫階段一気に飛び上がり牧野洋子
階段にじやんけんの声桃の花牧野洋子
花祭り寺の階段数へつつ牧野洋子
地下駅へ続く階段亀鳴けり牧野洋子
若き夏階段なんぞ一跳びに三島やよい
階段や一足毎の老いの夏三島やよい
夏海へひたすら下りる石の階三島やよい
青葉闇社のきざはし階神さびて三島やよい
石段の命の影や原爆忌三島やよい