今までの兼題

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第73回眼鏡第74回午前・午後第75回人形第76回世界
第77回仲間第78回教室第79回椅子第80回阿吽
第81回土地第82回煙突第83回階段第84回曖昧
第85回出口第86回文句第87回 第88回 
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レース編むこ娘の曖昧な空返事山下添子
サングラスかけて景色の曖昧に山下添子
曖昧な歳の自画像秋うらら山下添子
次の間は曖昧な部屋菊匂ふ山下添子
曖昧な記憶を辿る栗ごはん山下添子
曖昧な噂を広げ秋扇和智安江
噴煙と雲曖昧に阿蘇の秋和智安江
霧深し曖昧となる物の影和智安江
そぞろ寒季語の解釈曖昧に和智安江
曖昧な愛の言葉や玉霰和智安江
曖昧もうすれゆく記憶桐の花安達英子
風眩し答案用紙曖昧に安達英子
曖昧な会話もありぬ春の夕安達英子
曖昧な区画整理や酷暑くる安達英子
仏法僧曖昧模糊の森を出づ安達英子
曖昧にしておくことや草紅葉新井大介
街路樹のまだ曖昧な黄葉なり新井大介
曖昧な国の境や虫時雨新井大介
木の実降る曖昧な音たてながら新井大介
曖昧にどこへもつづく花野路新井大介
曖昧な友の話や心太石井圭子
青年の答へ曖昧水中花石井圭子
曖昧な言ひ訳ちりんと風鈴石井圭子
曖昧さそれも良かれや走馬灯石井圭子
曖昧な男足組む蝉時雨石井圭子
曖昧な世に繰り返し蝉の声岩淵喜代子
盆踊旅の手足を曖昧に岩淵喜代子
あいまいといふ菓子に乗る杏の実岩淵喜代子
曖昧に曖昧かさね霧の湖岩淵喜代子
曖昧に慣れて月夜の子守唄岩淵喜代子
曖昧に腰揚げ端居してをりぬ宇陀草子
曖昧な夢に醒めたる藤寝椅子宇陀草子
曖昧に応へ夏帽かぶりけり宇陀草子
曖昧な返事夕餉の冷奴宇陀草子
曖昧で終はる寄合青葉木菟宇陀草子
曖昧な値上げに揺らぐ夏始め及川希子
草むしり曖昧にして腰のばす及川希子
曖昧な話し飛び交ふ暑気払ひ及川希子
猛暑日の身の置き所曖昧に及川希子
曖昧な彩りで咲く白粉花及川希子
川曲がる先は曖昧半夏生岡本惠子
合歓の花告解室の曖昧味岡本惠子
曖昧がくら晦ゐど井戸の中夾竹桃岡本惠子
彼の名の曖昧なまま芙蓉の実岡本惠子
はじまりとをはり曖昧なる花野岡本惠子
草笛の上手くて曖昧な男尾崎淳子
サングラス外せば曖昧な顔に尾崎淳子
曖昧に手足を振りて盆踊尾崎淳子
曖昧な行列路地裏の秋暑尾崎淳子
曖昧に朝日の上り虫すだく尾崎淳子
曖昧にして意図はなき夕端居河邉幸行子
籐寝椅子はなし曖昧模糊となり河邉幸行子
あいまいな手振りまじへる盆踊河邉幸行子
曖昧をよしとす暮し釣忍河邉幸行子
あいまいな返事さてさてそぞろ寒河邉幸行子
螢見を終へるきつかけ曖昧に川村研治
曖昧な猫の尻尾よ夜の秋川村研治
曖昧な序奏でありぬ日雷川村研治
曖昧に頷きからすうりのはな川村研治
曖昧な裏見の瀧の記憶かな川村研治
返答を曖昧にしてソーダ水木佐梨乃
旅先を曖昧にして夏雲立つ木佐梨乃
曖昧な友情もあり夏祭り木佐梨乃
曖昧な浴衣の着付けが照れてゐる木佐梨乃
彼女かも曖昧なまま七夕祭木佐梨乃
曖昧に残る暑さや夜の道木津直人
星祭異国のことば曖昧に木津直人
ここからは曖昧に見え盆踊り木津直人
曖昧に鳴かぬかなかなばかりなる木津直人
突堤に曖昧さなし八月尽木津直人
籠る声曖昧模糊に八月過栗原良子
晩夏光供述いつも曖昧や栗原良子
あかつきの黄の曖昧や今日の秋栗原良子
曖昧を嫌ひし上司秋逝きし栗原良子
曖昧宿やどに鳴くらむちちろ虫栗原良子
曖昧な目付きの女雛共にゐる兄部千達
流し雛曖昧な風なる航路兄部千達
曖昧な色香漂ふ小春人兄部千達
曖昧な返事の流儀荻の風兄部千達
曖昧に山霧登る黄昏や兄部千達
曖昧の漢字あいまい受験生小塩正子
曖昧の漢字が書けぬ受験生小塩正子
曖昧な記憶で絵日記夏休み小塩正子
時として曖昧もよし鳳仙花小塩正子
曖昧を曖昧のまま去年今年小塩正子
曖昧な文に加筆や夜の秋西方来人
答弁は曖昧なり汗を拭く西方来人
曖昧が取り柄のひとつ夏の寄席西方来人
曖昧てふ言葉曖昧蛇苺西方来人
曖昧な味に加へる唐辛子西方来人
曖昧にうなづけばでる麦茶かな佐々木靖子
曖昧さの微塵もなけれ日焼けの子佐々木靖子
キャンプ村の規約曖昧ギターの音佐々木靖子
年ごとに曖昧になる盆飾り佐々木靖子
曖昧な視線の先の蜘蛛の糸佐々木靖子
聞こえないゆゑの曖昧茗荷の子島 雅子
曖昧な身体を拾ふアッパッパ島 雅子
端居かな黄昏月の曖昧の島 雅子
曖昧な直線となる晩夏の絵島 雅子
曖昧な口元鬼灯の笛が鳴る島 雅子
曖昧にあらず青嶺遠けれど末永朱胤
曖昧に途絶えて暮れし蝉時雨末永朱胤
香水や嘘と知りつつ曖昧に末永朱胤
曖昧な黄昏の来て秋となる末永朱胤
曖昧な銀河降りれば私鉄駅末永朱胤
曖昧な柄のアロハが断言す鈴木統子
此れ彼れの曖昧となる踊りかな鈴木統子
曖昧は曖昧のまま秋簾鈴木統子
曖昧を紐といてみる夜長かな鈴木統子
曖昧を隅に待たせて夜鍋せり鈴木統子
曖昧に長子相続盂蘭盆会高橋寛治
曖昧な気配よろしき魂祭高橋寛治
死者もゐた曖昧なりし祭り後高橋寛治
こと切れて曖昧に死す秋の蟬高橋寛治
梅雨晴間曖昧となる句読点高橋寛治
曖昧な語り口なり遠花火武井伸子
曖昧な返事ばかりや茄子田楽武井伸子
曖昧な影の揺れたる盆提灯武井伸子
曖昧にうなづくばかり月の夜武井伸子
曖昧な振りで飛び入る盆踊武井伸子
蚊柱の曖昧なままの中心部 谷原恵理子
蜩や曖昧になる地の深さ 谷原恵理子
生者死者曖昧となる盆踊り 谷原恵理子
曖昧な寂しさ揺らす猫じやらし 谷原恵理子
曖昧な和訳LOVEとは月のこと 谷原恵理子
曖昧になりし立て札秋の蛇近本セツ子
あいまいな色となりゆき百日紅近本セツ子
曖昧に百合匂ふ夜の喫茶室近本セツ子
曖昧な地蔵会の灯風の辻近本セツ子
昼過ぎの曖昧な雨柘榴はぜ近本セツ子
曖昧な言葉は要らぬ星の妻千葉 隆
秋の夕雲の模様は曖昧に千葉 隆
縁側に吹く涼風の曖昧さ千葉 隆
曖昧から宇宙の始まり古代蓮千葉 隆
曖昧な戦争責任終戦日千葉 隆
曖昧な魔羅と卑弥呼と藍浴衣土岐光一
曖昧で自堕落な日や三尺寝土岐光一
曖昧な了見へ水打たれけり土岐光一
曖昧といふは風凪ぐ夏やなぎ土岐光一
曖昧なあ足うら裏を踏んでもらふ秋土岐光一
曖昧さ増ゆる齢や春うらら豊田静世
曖昧な夢を手繰るや籐寝椅子豊田静世
曖昧な世界平和や星流る豊田静世
曖昧にならぬを願ひ日記買ふ豊田静世
曖昧な群衆心理開戦日豊田静世
曖昧なふたりの間夏の果て中﨑啓祐
破芭蕉曖昧な事あれやこれ中﨑啓祐
野分後曖昧な日々終わりとす中﨑啓祐
おケラ鳴く曖昧模糊とした浮き世中﨑啓祐
何やかや曖昧なまま胡桃割る中﨑啓祐
蜷の道迷路の如く曖昧に中島外男
曖昧な意識となりぬ籐寝椅子中島外男
曖昧な素振りの娘夜の秋中島外男
曖昧に揺らぐ水母や昼の月中島外男
熱帯夜夢か現か曖昧に中島外男
曖昧な縄張りなれど蟾蜍中田千惠子
青嵐髪の分け目が曖昧に中田千惠子
曖昧な語尾が気になる水中花中田千惠子
記憶とは曖昧な影猫じやらし中田千惠子
曖昧な言葉を去りぬ秋日傘中田千惠子
あくびして曖昧な空気漂よはす抜井百合子
曖昧な記憶の奥の踊り唄抜井百合子
とろろ吸ひ昨日の喧嘩の曖昧さ抜井百合子
恋心まだ曖昧にしてかげろうや抜井百合子
何となく曖昧に生き秋暮るる抜井百合子
曖昧に襞を重ねて鶏頭花服部さやか
曖昧に闇へと溶けし遠花火服部さやか
踏青や曖昧な影振り切つて服部さやか
曖昧な地図を片手に花野原服部さやか
シクラメン曖昧な歌曖昧に服部さやか
曖昧な国会答弁ひややつこ平林佳子
記憶さへ曖昧模糊と夜光虫平林佳子
曖昧な返事のやうに遠花火平林佳子
したたかに曖昧に増ゆ青みどろ平林佳子
曖昧に気怠く生きて晩夏光平林佳子
秋めくや野仏の彫り曖昧に牧野洋子
曖昧なことばかり言ふ浴衣の子牧野洋子
新蕎麦を啜るおしやべり曖昧に牧野洋子
曖昧な空は嫌ひよ花樗牧野洋子
曖昧なことで終らぬ水争ひ牧野洋子
曖昧な秋風温き肌当たり松下祥子
残暑のやりとり返しは曖昧で松下祥子
南海の台風曖昧な行く手松下祥子
秋雨や心地カオスに曖昧に松下祥子
曖昧に暮らさむとして秋を待つ松下祥子
曖昧もよしとうなづく盆の月三島やよい
曖昧に終日すぎて大夕焼三島やよい
曖昧に無花果くれし人のゐて三島やよい
片蔭に曖昧な人の吸ひ込まれ三島やよい
曖昧に背を向ける友鳳仙花三島やよい
曖昧な天気に海月顔を出す宮本郁江
曖昧な吾子の返事や水鉄砲宮本郁江
曖昧に揺らすグラスや秋の夜宮本郁江
曖昧な境界線や烏瓜宮本郁江
曖昧に揺れるピアスや秋の暮宮本郁江