今までの兼題

第1回第2回第3回第4回
第5回地球第6回第7回第8回
第9回第10回第11回第12回
第13回第14回第15回兄弟第16回
第17回第18回第19回第20回
第21回第22回第23回第24回
第25回第26回第27回第28回
第29回第30回第31回第32回
第33回第34回第35回第36回
第37回第38回第39回第40回
第41回広場第42回鉛筆第43回映画第44回路地、露地
第45回近江、淡海第46回時計第47回正座第48回手足
第49回引力第50回受信第51回凡人第52回書架・書棚
本棚・書庫
第53回進化第54回硝子第55回暗闇第56回猛犬
俳句投稿の受付は、終了いたしました。

方円の器重ねて年暮れぬ     三千夫

★昔ながらの勝手風景であれば重箱や屠蘇の器、漆の塗椀等々、身近な想像もあろう。しかしながら掲句方円の器にはそれなりの越し方が詰まっている重みを感じるのである。この一年だけではなく、重ねての言葉が、歳月を深くしている。(恵子)

ボーナスやバランス悪き円グラフ    大木 雪香

★バランス悪きとは日頃の生活費を円グラフにして眺め、食費の割合が高いのでそう思ったのでしょう。生計費中に占める食費の割合をエンゲル係数という。この係数が高いほど生活水準が低いそうである。この句の場合、ボーナスで補うことができて幸せである。近頃は年間契約でボーナスもでない環境で働くことが多いようである。まして、年金で暮らす人たちにはボーナスは無縁である。ボーナスを貰えるうちが人生の華でもある。(禎子)

円ひとつ太く大きな年賀状     半右衛門

★いよいよ師走も半ばとなり、ただでさえ忙しいのに、年賀状も書かなくてはならないとますますあわただしさがつのります。いただいた年賀状に円を墨で太く書かれたものがあったのでしょう。円相は禅では悟りの象徴として書かれます。年賀状ひとつにもこんな心穏やかな境地があることに気づき、忙しさに心をなくしていた自分を思わずかえりみたことでした。(千晶)

崩れおる円墳小径冬ざるる     西方来人

★古墳にも大小がある。埼玉県行田には大きな古墳が幾つもあって有名だが、掲出の古墳は多分それほど大きくも無く、保護もされていないのではないだろうか。古墳なのか、塚なのかも判別できないまま、いつの間にか消滅してしまうこともある。夏の間は草木が地を覆って、その崩れも見えないのだが、冬ざれになると容赦なくその崩れが顕わになる。その崩れた古墳にも小径にも冬日がいっぱい溢れているのだろう。(喜代子)


予選句

初雪やアポロニオスの円描く曇遊
木枯らしや古老の背を円く吹き西方来人
時雨るや荒川の面に一円相三千夫
脱毛の円形となる十二月半右衛門
冬星座円周率の無限かな半右衛門
円で買うガソリン高し年の暮れ西方来人
久方の雪一円に十方に三千夫
冬の日や円空仏照らしをり西方来人